株の始め方から応用まで シノ先生流株式投資

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証券会社が破綻したら資産はどうなるか

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結論から言いますと、破綻しても資産の心配はほぼ要りません、あくまで『ほぼ』ですが。

筆者は投資未経験者には新規口座開設として松井証券を推していますが、株をまったく知らない人からすると「松井証券などという会社は聞いたことがない」とも思います。

野村証券とか大和証券とか、ニュースでもよく出てくる大手の方が安心なんじゃないの? 破綻とかしたら怖いし」と心配するかもしれません。いまとなっては古い話ですが、バブル崩壊の折には山一證券が破綻しました、50歳以上の人はニュースに映った号泣社長の姿を覚えている人もいるでしょう。あのように、とんでもない不況が来た時には証券会社が潰れるときもあります。

ですが、資産を預ける証券会社を選ぶときにその会社が大手かどうか、破綻した場合の補償などについては、ほぼ考える必要はありません。なぜなら、たとえ会社がつぶれようとも基本的に顧客に不利益はないからです。(くどいようですが基本的には、です)

まず理解していただきたいこととして、証券会社がつぶれても預けていた株や資金は返ってくるということです。

そもそも、証券会社は自分の会社の資産と、顧客の資産を完全に分けて管理することが法律で義務付けられています。なので会社がどれだけ負債を抱えて倒産しようとも、顧客の財産が傷つくことはありません。

顧客の財産が傷つくパターンとして考えられるものとしては、例えば証券会社の職員が顧客の資産を横領した場合などですが、当然それは証券会社が信用にかけて賠償することになります。それは銀行などの横領と一緒です。なのでそれを心配するのなら銀行にも預金できなくなります。

あるいは別のパターンとして、証券会社がめちゃくちゃ悪質で、組織ぐるみで違法行為と承知で顧客の資産を横領した上で破綻したなどという事態にでもなれば、話は多少は変わるかもしれません。もっとも、そこまで悪質な例は聞いたことがありませんし、それができるほど金融庁のチェック体制は甘くありません。

ですが万が一そんな事態になったとしても、破綻した証券会社に預けていた資産のうち1000万円までは公的機関が補償してくれます。この点は銀行のペイオフと同様です。

このように、日本の証券会社の資産補償に関しては限りなく万全の体制が整えられています。少なくとも、私が知る限りでは証券会社の倒産で資産を失ったという話は聞いたことがありませんので、まず心配はいりません。

山一証券の破綻の時も、損をこうむったのは山一証券に対して金を貸していた人たちや、山一證券そのものの株を買っていた人たちであって、株を預けていた顧客ではありません。

そうはいっても、資産の払い戻しまでは多少の時間はかかったかもしれませんし、その間に所有している株が暴落して売りそこなったなどの損失はあったかもしれませんが。そこまで心配していてはキリがないので、ある程度は諦めてください。

どうしても、万が一のことを心配するのなら、1000万円以上を運用するようになったら別の会社に口座を開いてください。公的な機関が補償してくれます。心配し過ぎとは思いますが。

また、証券会社が破綻したら株が紙切れになるのでは? という心配をするかもしれませんが、株の所有権は証券会社とはなんら関係ありません。あくまでも証券会社は株を預かっているだけであり、つぶれようともあなたが株主である事実に変わりはありません。時間がたてば別の証券会社にあなた名義の株式が移行され、再び売買を行うことができます。